2009年03月22日

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ウォールストリート日記 : 金融危機の真犯人?
http://wallstny.exblog.jp/9037046/



・・・『偉大かつ善良な資本主義・自由市場の守護らは今週、世界の金融システムの死を鎮魂する晩さん会をひそかに開いた。
ウェイターが1985年物のシャトー・マルゴーを注ぐなかで、犯人探しが始まった。』

債券トレーダー:
『グリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長が00年代初めの金利をあれほど低くしなかったら、こんなひどいことにはならかった。
パーティーの参加者が既に酔っ払っているのに酒を注ぎ足したようなのだ』

中央銀行:
『バブルを見つけるは中銀の仕事ではないと言っておいただろう。
(中略)市場はリスクの値段低く付け過ぎていると警告したじゃないか。』
『中銀が住宅保有拡大歯止めをかけようとしたらどんな大騒ぎになったか考えてみたまえ。
一番の重人は住宅金融業者だと思うね。
彼らがでたらめの自己申告を信じて甘い融資をたりしなければ、住宅市場危機はよそに広がらずに収束したはずだ。』

住宅金融業者:
『それは不公平だ、(中略)われわれは不利な戦いを強いられていたんだ。
住宅公社のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)は暗黙の政府保証をてこに住宅ローン市場での力関係をねじ曲げていた。
われわれ一般業者は市場から締め出されないためにサブプライム(信用力の低い個人向け)ローンを増やすしかなかった。』
『それに、あの話のうま過ぎるデリバティブ(金融派生商品)を誰かさんが発明しなかったら、サブプライムローンの毒をリサイクルして土台のない事業を永久に続けることなんかできなかった。』
(注:ここで言うデリバティブは、住宅ローンをまとめて証券化した債券を更にリパッケージしたCDOを指していますが、その仕組みは20年近く存在しており、組成の方法や内在するリスクは、一般書籍でも広く解説されています。)

デリバティブ担当者:
(やれやれ、またデリバティブか、という顔で)『いいかい、デリバティブが市場を駄目にしたんじゃなく、市場が自分で自分を壊したんだ。
われわれが発明したものはすべて、リスクが1人の投資家の手元にとどまらないようにすることで効率を高めることが目的だった。
われわれの商品がどれも合法だったことを示す証書を、私の弁護士から取り寄せて見せようか』





弁護士:
『われわれは証券化の最良の仕組みをアドバイスしただけだ。』『格付け会社が、手数料をさえもらえば何にでも「AAA」
格付けを与えたりしないで、きちんと査定をしていれば、あんな際どい債務担保証券(CDO)に買い手なんか付いたはずがないんだ。』

格付機関:
『金融の世界の頭のいい人間は格付け会社なんかに来ない。
投資銀行で同じような仕事をすれば巨額ボーナスがもらえるんだから。
だからそういう銀行に手伝ってもらって作ったコンピューターモデルを使ったんだ。
そのモデルというのが、まあ一言で言えば不完全だったわけだ。』
『どちらにしても、短期金融市場が凍り付くまではすべてうまく行っていた。
問題は格付けが甘過ぎたことじゃない。
レバレッジを効かせるための資金の調達をホールセール(大口金融)市場に頼り過ぎたことが問題だ。』

中央銀行:
『私は、あれがつぶれ始めるまで、ストラクチャード・インベストメント・ビークル(SIV)というものの名前も聞いたことがなかったんだが。』
『「融資-証券化-販売」というビジネスモデルについての銀行の説明を中銀は信じていた。
音楽が鳴り止んだときに銀行がまだ数兆ドルの簿外債務を抱えているなんて、分かるはずがないだろう。』

商業銀行家:
『あのね、米国内の貯蓄率は低くて、同業者に負けない利益を搾り出すために必要なレバレッジに十分な預金がなかったんだ。
だからマネー・マーケット・ファンド(MMF)を売って金を集めるしかなかった。』
『それに、あのばかげた時価会計規則のせいで、腐りかけた証券類を山のように抱えていることを値段が回復する望みのないときに開示させられたりしなければ、
資金が逃げてMMF市場が凍り付くことなんかなかった。』

規制当局者:
『債務超過にならないように真実にお化粧させる余地を十分に与えたじゃないか。』『それに、君たちは株主価値を高めるという、経営者として当然の仕事をしていただけだ。
強欲な投資家(株主)がもっとリスクを取ることを経営陣に迫らなければ、当局の自己資本規制を適用しても銀行は支払い能力を十二分に確保できたはずだ。』





投資家(年金ファンド):
『ありとあらゆる市場でいっせいにリターンが急低下しているときに、大勢の退職者に年金を払う金をどうやって賄えばよかったと言うのかね。』
『もちろん、銀行には資本をフルに活用してほしかったし、われわれも少しでもリターンを上げようとしてデリバティブや商品に手を出したさ。
ヘッジファンドにまで頭を突っ込んだんだ。
あれは失敗だった。』
(注:11月末時点では、ヘッジファンド業界の平均リターンがマイナス17%であったのに対して、株式市場はマイナス38%でした。)

ヘッジファンド:
『悪い時期もあると言っておいたはずだぞ。』『50%や60%の利益の出る年があるなら、その代わり20-25%の損をする年もあるのは当然だろう。
少なくともわれわれは政府に物ごいはしていない。』
・・・そしてこのコラムは、以下のように締めくくられます。
『ウェイターが咳払いをする。手には勘定書きを持っている。
投資銀行家は「君は納税者だよね」と尋ねた。

ウェイターがうなずく。
「そうか。われわれは君が払ってくれると期待しているよ」。』





・・・上に挙げられている人のうち、誰か一人を真犯人と特定することは出来ないと思いますが、各人とも多かれ少なかれ、クレジットバブル発生に関与していたとは言えると思います。
例えば、インフレなき経済成長を命題とするFRBが、発生しつつあった資産バブルを意図的に看過していた可能性は、無いとは言えない気がします。
日本のバブルも、過度な金融緩和政策が原因であったとは、よく指摘されるところかと思います。
また、金融機関の損失の大半がデリバティブから出ていることを考えると、それが意図的であったかどうかに関わらず、デリバティブ取引に関与した人たち(金融機関と機関投資家)が、問題発生の中心的役割を担ったことは、否定できない気がします。
しかし問題の根源は、やはり「なぜ住宅バブルが起こったのか」、「そのプロセスに問題が無かったのか(あったなら、どう修正されたのか)」
という事なのではと思います。

金融機関は、多かれ少なかれリスクを取る仕事をしているわけであり、一部の経営ミスでシステム全体がおかしくなるというのは、
修正されるべき制度上の問題ではと思います。
このコラムの結論は、悪いのは全て貪欲なウォールストリートであり、
一般納税者(ウェイター)は付けを払わされる羽目になった犠牲者だというありがちな話なのですが、支払いを頼まれたウェイターが分別ある人間であれば、投資銀行家に対して、こんな返事をしたかもしれません。
『ウェイターが咳払いをする。手には勘定書きを持っている。
投資銀行家は「君は納税者だよね」と尋ねた。

ウェイターがうなずく。
「そうか。われわれは君が払ってくれると期待しているよ」。』
ウェイター(一般納税者):
まあ、支払いは割り勘ですね。
あなた方も従業員のほとんどは、一般納税者でしょう。
既に多くの人たちが、リストラの犠牲になってしまったようですが、残った方にはこれから多くの支払いをしてもらうことになると思いますよ。



これ面白かったので記録しておきます。
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